クチキ建築設計事務所
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リード

行田を拠点に 事務所

2000年末、同居の父親の看病の為勤務していた都内設計事務所を退社。翌年3月 父没後、自宅にて開業の準備を開始。

9月 蔵の壁が落ち修理依頼があり下地調査の為、蔵の内部を初めて見ました。30年近く放置されていた蔵の内部を見てその質感に魅了され、仕事の当ても無いのにオーナーに賃貸を申出ました。早々夫婦で内部清掃を始め、大工さんと共に自分でも工事作業し12月はじめ完成までこぎつけました。

2002年年明けより蔵の事務所を開業しました。

事務所内 建築は
開業前、近所の美容室で会話中「設計事務所を開業する」と話した所、一般の人には「建築設計事務所」の仕事が「図面書き」としか思われていない事を始めて知りました。
現在、事務所として利用している蔵は3階建て、窓の位置から事務所部分は2階とし3階は窓の在る東側床を撤去し2階からの吹抜けにしました。1階は広い12坪の打ち合せ室と考えました。
一般の方に設計事務所を再認識して貰う為にはここを見て貰い、建築=造る人(ハード的に)では無く「考える人・発想する人」が建築を造ってゆくのだと言う事を知って頂こうと、1階で「ボタニカルアート展」を開催しオープニングに合わせて若い音楽家のコンサートを開催しました。 参加の皆様へのご挨拶時に何故この様な事を始めたのか説明させていただきました。 コンサート
門 ギャラリー門
蔵の所有者は行田市誕生時の(町村合併による)初代市長の奥貫賢一氏で、「奥貫教室」という場を設け市内の有志に向け勉強会を開きまちをつくる後進を育てていらっしゃる方でした。

若手音楽家も芸術に燃え音楽大学を卒業してもなかなか活躍の場が無く、地方にあるのは公共施設の文化会館など大型の建物が多く集客や折衝も負担が大きいと感じていました。

そこで蔵の様な規模だとサロンコンサート的に気軽に聴け、演奏者としては聴衆の顔が見え表現の為の練習にも成るのでは無いかと考えました。
行田には300もの蔵が点在し、市中心部にも70余りの足袋蔵が残り、古くから住む人々にとっては見慣れた古ぼけた蔵でもこうして立派に利用可能で、最近の建築などとは比べ物に成らない程手の込んだ材料で造られています、視点を変えて見ると足袋蔵は行田の歴史を背負った重要な建物でもある訳です。

コンサート時は雰囲気も楽しんで頂こうと毎回手製のクッキーとコーヒーを用意し、その輪の中に演奏者にも入って貰い小さな会場らしい「場」を楽しんで貰おうと心掛けています。

ギャラリー開催時には(期間が長いので)本業に支障があるので翌2003年春に北側の蔵を改装し足袋蔵ギャラリー「門」(かど)として活用することにしました。 「貸しホール」としてのお問い合わせも頂きますが極力主催者としてイベントを行っています。
門
事務所内 建築は
事務所開設時はご存命だった奥貫賢一初代市長も95歳というご高齢でお亡くなりに成り、ご自宅には仏壇と位牌が残り、ご子息がお線香を上げに来る時のみ鍵を開ける状態でした。 外からは窺い知れませんが立派なお庭と広いお屋敷が勿体ないと考えていました。

三回忌を期に御仏壇を都内の御自宅にお持ちになる事を知り、庭を活かした邸宅として活用したい主旨をお話しし奥貫氏のご協力も得て「のんびり落着きのある和風カフェ」として開業の準備に取掛かりました。
家内はそれ以前からケーキ教室に通っており、代々木のカフェスクールにも通い始めていました。門コンサートの時にお出しするクッキーやお茶の為に楽しみで通っていたのが幸いでした。 もっとも、代々木のカフェスクールに通っていたのは車で送迎をし、一緒にあちこち寄り道をしながら食べ歩く事の方が私にとっては主な目的でした。

大学卒業後勤めた水澤工務店は国内でも屈指の和風建築・住宅建築の会社で、勤務時代目にした外国人をお持て成しする高級料亭が、和風のスタイルを維持する為に「掘りごたつ式」に改装しているのを閑居にも採り入れました。(勿論著名な建築家が設計しています)

落着いた雰囲気を楽しんで頂ければ嬉しい限りです。

打合せ室 NPO
事務所として改装した頃、商工会議所が埼玉県下の建築系大学へ、市内に残る蔵の活用提案(県のプロポーザルコンペ)を求めていました。その中間発表会に1階を貸した事がきっかけで「蔵再生にぎわい創出事業」のお手伝いをしました。市と商工会議所が出資したこの事業はその後NPOを設立し継続的に行う事となり、分科会の代表であったのでNPO法人設立の代表理事と成りました。
本業では開業と同時に埼玉建築士会の行田分会長を引受けました。 担当してみると年に数回開かれる理事会と連絡集金係が仕事の大半で、2年目からは分会の集りとして月に2回、事務所1階で会合を開催しました。月の前半は市役所職員の自主的参加者と市内在住の建築士で「まちづくり協議会」を行い、後半は「うちわ会議」として会員相互でどのようにまちづくりに貢献できるか、多くの市民に建築士の存在を知って頂くか勉強会を開催しました。

行田には2001年に新設された「ものつくり大学」があり、いろいろな機会に知合った教授が当事務所を見学に訪れ、お声がけを頂き非常勤講師として大学に通う様になりました。主に設計関係の授業を担当しています。(現在は客員教授)
ものつくり大学
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